火山名 毘沙門岳火山【VH1】 びしゃもんだけかざん
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代表地点 郡上市白鳥町 毘沙門岳
形成時期 更新世中期(約30万年前)
概要    白山火山列の最南端にあり、郡上市白鳥町北濃の西方にある毘沙門岳(標高1385m)を中心とする総体積3km3の火山体である。凝灰角礫岩などからなる火山性砕屑岩層を境に、それより下位に2枚の安山岩質溶岩層、上位に2枚の安山岩質溶岩層と1枚のblock and ash flow堆積物に区分されている。北側に分布する九頭竜火山列に属する大日ヶ岳火山の噴出物を覆っている。
文献
  • 棚瀬充史・及川輝樹・二ノ宮 淳・林 信太郎・梅田浩司(2007)K-Ar年代測定に基づく両白山地の鮮新-更新世火山活動の時空分布.火山,52,39-61.
  • 写真 高鷲IC付近から見た毘沙門岳
    (撮影:鹿野勘次)
    写真 準備中
    白山火山列
    岐阜・石川県境にある白山(標高2702m)を中心とする両白山地北部に分布する火山群のうち、更新世中期以降に形成された火山群で、北から南へ向かって戸室火山・白山火山・両白丸山火山・毘沙門岳火山という4つの火山体があり、これらのうち戸室火山を除いて岐阜県地域に分布する。なお、鮮新世~更新世前期に形成され火山群を九頭竜火山列といい、それは北西~南東方向に並ぶ。
    block and ash flow堆積物
    高温の溶岩ドームや溶岩流の一部が崩落することで起こる小型の火砕流により形成される堆積物で、いろいろな大きさの溶岩の岩塊、角礫、岩片などからなる。火山体の斜面上にあって、溶岩自体の爆発や重力などにより崩落を起こすことで発生する。1991(平3)年に雲仙普賢岳で発生した火砕流はこのタイプであり、火砕流の噴火タイプとしてはメラピ型火砕流と呼ばれることもある。
    九頭竜火山列
    岐阜・石川県境にある白山(標高2702m)を中心とする両白山地北部に分布する火山群のうち、鮮新世~更新世前期に形成された火山群で、北西から南東に向かって大日山火山、取立山(とりたてやま)火山、赤兎山(あかうさぎやま)火山、経ヶ岳(きょうがたけ)・法恩寺山火山、願教寺山(がんきょうじやま)・三ノ峰火山、大日ヶ岳火山、烏帽子・鷲ヶ岳火山の7つの火山体が並ぶ。これらのうち後三者が岐阜県地域に分布する。全体に安山岩質の溶岩層が卓越していることを特徴としている。これに対して、更新世中期以降に形成された火山群は白山火山列といい、南北方向に並ぶ。
    大日ヶ岳火山
    長良川の最上流部域にあって、大日ヶ岳(標高1709m)を中心に南北約8km、東西約10kmに広がる火山体であり、復元総体積は約16km3とされている。おもに比較的小規模な安山岩質の溶岩層からなることを特徴としている。山頂部付近の2ヶ所に火口跡と推定されている凹地があり、すべてそれらから噴出したと考えられている。火砕流堆積物や火山角礫岩などの火砕岩は少ない。九頭竜火山列の火山体の中では比較的若い時期に活動した火山である。


    地質年代